【zine】室内室外 しつないしつがい 大竹昭子 短文集 | NENOi

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【zine】室内室外 しつないしつがい 大竹昭子 短文集

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大竹昭子さんが雑誌『PAPERSKY』に連載してたものから12編をピックアップし改稿を加え再構成した余情溢れる一冊。


ーーーあとがきよりーーー
二〇二〇年春ほど室内と室外の境界を意識させられたことはなかった。対処法が明らかでない新型のウィルスが室外に飛び交い、感染のリスクから身を守るために室内に留まるよう政府の指示がでた。どこまでが室内でどこからが室外なのか、室外で付着したものが室内に持ち込まれていないか。いや、体表についたものが知らずに体内に取り込まれて自覚のないまま感染しているのではないか。室内と室外の境界を考えはじめると、得体のしれない恐怖に引き込まれていった。
体を意識するようになると、エネルギーの向かう先も自分の内側になる。想像したり、妄想したり、意識の動きを追ったり、記憶をひもといたりという行為が活発化する。室内は英語でインテリアで室外はエクステリアだが、空間だけではなく自分の体内や心の領域をも象徴する言葉であるのを実感した。
もともと室内と室外の違いを気にする傾向は強かった。家にいる自分と外で活動する自分との落差が激しく、若いときはとくにそうで、人に会うことが三日くらいつづくと、だれにも会わずに家に引きこもりたくなる。そのくっきりと二分された感情の姿が謎で、もしかして二重人格ではないかと自分を疑った。
長じてそれぞれの領域に居る自分を観察できるようになると、外の刺激を取り込む「私」と、室内に留まりそれを消化しようとする「私」の双方を循環するエネルギーにより自分が生かされているのを自覚し、ふたつの世界のありようを描写することが自分の表現の基点となっていったのである。
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出版社:カタリココ文庫
著者:大竹昭子
サイズ等:文庫 80P

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